骨格

私は言葉で出来ている。私は言葉でそれを書き写す。言葉が私を書き写すのを、言葉で出来た私が見ている。 私が言葉にとらわれているのは、それが元凶でありながら、それが唯一の武器であるからだ。私は言葉だ。言葉を失っている時でさえ、私は言葉である。私…

魚類

諸星大二郎のマンガに、昨日書いたようなことがあったのだった。『栞と紙魚子と夜の魚』夜に大きな深海魚みたいな魚が街を泳ぐ。魚が通り過ぎた家は次の日には海藻のようなもので出来た偽物になってしまう……。栞と紙魚子と夜の魚 (眠れぬ夜の奇妙な話コミッ…

水槽

昨日、もう寝ようかな、と思って読んでいた本からふと目を上げるとレンタルビデオショップの青い袋が目に留まった。それで返却期限が今日であることに気付き、延滞料金をとられるのが癪で夜中だったけれど返しに行こうと思い、寝静まった家をこっそり抜け出…

時代

新倉孝雄『私の写真術』を読む。リー・フリードランダーやゲリー・ウィノグランド、デュアン・マイケルズらを集めて開かれた展覧会『comtemporary photographers』の第一部toward a social landscape (1966)からの影響の見られる、60年代後半から70年代に…

東京

今日は東京駅に出かけた。丸ノ内口から出てすぐの丸ノ内八重洲ビルの地下に期間限定で開いている丸ノ内パストレイズというギャラリーへ行く。27日まで土田ヒロミの『新・砂を数える』が展示中。俯瞰気味に遠くから人々を捉えている写真。デジタル出力。とて…

病院

目の縁のアトピーがひどくなって、薬を貰いに皮膚科へ行く。いつももの凄いハイテンションで、少しもじっとしていない、親切丁寧だけれど少々危険な感じのお医者さんがいる皮膚科。なのだけれど、今日は先生のテンションが人並みだった。疲れてるのか?今日…

用法

ネットをどう利用するか割り切れないままに、しかしネットを利用している。変なものだよなーと思いつつ。面白いけれどどこか引っかかりつつ。どんな情報もネット上に垂れ流せるということが面白いけれど、どう使っていいのか分からない。ここで書いているこ…

口論

父親と実につまらない事で口論。家のレーザープリンタがどうして紙づまりを起こしたか、についてけんか。後から振り返るとなんであんなにヒートアップしたのか分からない。ばかばかしい。 やむにやまれぬ事情があり、デザインの勉強を少しはしなくちゃいけな…

貰ったオーストラリアビーンズがものすごい勢いで伸びている。貰ってから1ヶ月も経っていないというのに、貰った時の1.5倍くらいの高さになった。ひょろひょろした触覚みたいな枝が3本伸びている。ものすごくバランスが悪くなった。これって切ってしまって…

乱歩

最近バイトばかりしていて疲れ気味。昨晩は読んでいた本に突っ伏してそのまま寝てしまった。 ところで、自殺サイト連続殺人の男が江戸川乱歩の小説の挿絵に触発されたと言っているらしい。自殺サイトのようないかにも今という事件の道具立てに江戸川乱歩とい…

顔面

朝起きて、トイレに行き、鏡をみたら赤い線が顔を縦に走っていた。どうも夜のうちに引っ掻いたらしい。顔を洗ったらひりひりした。化粧をしたが赤い線はやっぱり見えてしまい、今日は一日いろんな人に、どうしたの?、と尋ねられ通しだった。 夏に入って、友…

包囲

このようであることからは、絶対に逃げられない。この体を持つことを忘れるな。この地面に立っていることを忘れるな。 この体から自由なのでは決して無い。この自由にならない体とどのように関係を持つかということ。この地面から自由なのでは決して無い。私…

括弧

最近たまたま読んだ本が、とてつもない数の括弧や山括弧を頻用していた。その括弧だらけの文章が気になった。多い括弧が、そうして書かれている文章がそこで述べられていることを別の位相で記述している気がして。 そしてまた、括弧というのはどのようなもの…

苛立

いろいろなものに、様々なことに苛立っている。時折このようであることが耐え難い。そうじゃないんだ、と否定の言葉ばかりが頭の中を駆け巡っている。表面をとりつくろった安普請の町並みに、狂躁としか思えないおしゃべりに、賢しらな書き物に、白々と明る…

困惑

何を考えているのかいないのか分からないが、私に時々怖い事を言うひとが居て、困る。おそらく相手は私が怖がっていることなんて知らないんだろう。脅すつもりで話をしているとも思えず。多分そういうところへ気の回らない人。どうやって関わって良いのかわ…

発熱

学校のレポートを書いていたら、どうにもだるく、クーラーをかけているというのにどうにも暑苦しく、変だなと思って熱を測ったら37.2度あった。私は平熱は36度ジャスト位なのでちょっと辛い。頭も喉も痛くないし食欲もあるけれど、風邪でもひいたのだろうか…

悪意

聞かれたくないだろうことを、わざと知らないふりして聞いてみたりして、意地悪をする。そういう嫌なことをして、結局自分も嫌な気分になる。悪意は何より自分を腐らせる。そういう反省はこれまでも何度もしてきたつもりなのに、今日もまた。 白々した明るさ…

地震

今日は千葉を震源に、結構大きい地震があり、私のいたあたりも震度4くらいの揺れだった。バイト中だったので割と動いていたのにただならぬ感覚にびっくりしてじっとしてみると、地面がぐらぐら揺れていた。とても怖くなってしまって、側に居た人の腕にとっ…

当然

何故だかは知らないがこのようなかたちでこうして世界があり、何故だかは知らないがこのようなかたちでこうして私があり、このようなかたちで世界が私に今感知されていること、そのことは途方もない事だ。 私はその途方もなさを中心にしてあり、その途方もな…

熱帯

暑い。まだ7月でこれから3ヶ月位は暑い日が続くと思うとそれだけでぐったり。外出すると汗っかきのうえ肌が弱いので至る所が痛がゆい。 それなのに今日はクーラーの無い部屋で窓を閉め切って色々と作業をしていた。体が腐ってゆきそうだった。 家ではガジ…

抜歯

親知らずを抜いてきた。麻酔が効いていたので抜歯自体は全く痛くなかったし、麻酔が切れてからも、痛み止めのロキソニンを飲んでからは楽になった。しかし夕方に抜いたもののまだじわじわと出血があり、やっぱり親知らずの生えていた側がどうしても気になる…

一息

完全に満足というわけではないけれど、なんとか発表をこなし、やっと一息。疲れた。眠い。腰痛い。ずーっと机の前に座って書き物をしていたら腰痛がひどくなった。腰痛対策として毎日腹筋と背筋をしている。そんなにすぐに効果がでないのは分かっているけれ…

駄目

今MoMAでフリードランダーの大規模な回顧展をやっているらしく、見に行きたくて仕方ない。そのカタログもとても良さそう。でも日本で買うと高い…でも欲しい。 http://www.moma.org/exhibitions/2005/friedlander.html Friedlander作者: Lee Friedlander出版…

興味

写真屋をやめるにやめられなくなって、もうどうでもよくなって、まあいっかもうちょっと働くか、とずるずる働いている。そうやって働いていて最近気付いたのだけれど、デジカメの普及に伴って人々の写真観というのは確実に変わりつつあるのではないだろうか…

成長

ガジュマルを挿木して約半月、今日ちょっとだけハイドロカルチャーを掘って見てみたら、短いけれど根らしきものが既に生え始めていた。植物ってすごいなあ。ちょん切ったらちょん切れたまま二つに分かれて生きてゆけるんだもの。ところで、中国、また明治期…

悪夢

最近夜になっても暑くて寝苦しいせいか、今日はとんでもなく怖い夢を見た。沢山の小さな子供たちが残虐に殺されてゆくのを、私は何もしないでただ見ている夢。夢には血や肉が今まで見たどんなスプラッタ映画や地獄絵図の類いよりも生々しくおぞましく飛び散…

往来

考えていることはいつも行きつ戻りつで、昨日言った事を今日はひっくりかえしてみたりする。私には一貫性が欠けていて、矛盾する事項が混然となって中はぐちゃぐちゃだ。別に整然としていたい訳ではないし、むしろそうした自分の破綻を認めたいと思う。だけ…

迷子

今日はバイトと授業の間に1時間くらい余裕があったので、豪徳寺のあたりを散歩する。行きは電車で帰りは歩き。そのような交通手段をとることが出来る位の近所。散歩も何度か行った事があるし、大体の地図は頭に入っている。けれど、散歩に行く度に私はこう…

暗中

先が見えない事は本来とても楽しいことなのだと分かっているのだけれど、それを肯定的に捉えられないで不安に捉えられる日もある。そういう日は出来るだけ手を足を動かすことにしているけれど、そういう日に限ってそうやって手足を動かした結果がさっぱり形…

休講

学校に行ったら、突然の休講だった。先に分かっていれば色々とお日様が明るいうちにできたのだけれど、一旦家に帰ってくるともう既に日も傾いていて、微妙な時間帯。それでも近所をぐるりと一周。 今日はそれから古本屋で、『木村伊兵衛写真賞の20年』を購…