2006-01-01から1年間の記事一覧

昔話

暗室を終えて外へ出ると、足下で何かががさがさいう。猫かと思うが猫にしては随分大きい。よく見るとそれは狸だった。このあたりには狸が居るよ、というのは人から聞いていたのだけれど、まさかこんなに間近で対面する事になろうとは思わなかった。狸はあと…

楽器

私の前に、引き出しの3段付いたワゴンのようなものが置いてある。引き出しを開けてみると、どの段にも四角いお皿や、お茶碗や、コップや、数学の授業で使う立体模型のようなものなどが、さまざまに4つから5つ位か、入っている。食器にはなみなみと水が注…

目撃

全然ここに何も書いていなかった間、色んなものを目にしていたので、それについて。二階建ての家を支柱にして、その家屋の屋根を追い越して伸びたサボテン。多分今迄見たサボテンの内で一番長いサボテンだと思う。種類は分からず。太さはいつも目にする鉢植…

招待

思いがけない所から、招待状を貰う。 夜、雨上がりの後に外に出たら、むっとする湿気と暖かさだった。春というよりも、梅雨時のような空気。一日外に出ずに机の前で過ごしていたため、その外気の情報量の多さにびっくりする。

遺影

アルバイト先で、亡くなった方の写真の修正を手がける事が時折ある。大抵は、独りで写った良い写真、気に入った写真が無くて、と旅行や家族の集まりで他の人と写り、故人は小さく写っているが笑顔で、遺族にすれば自然な写真というものを人は持ってくる。そ…

日課

春の暖かさに気が抜けているのか、フィルムだけ持って、カメラを持たずに写真を撮りに行ってしまったりする。 今年前半は自らの至らなさを反省して(というよりもほとんどそれを呪って)ばかりでろくに自分の事にも手がつかずに停滞していたような気がする。…

虚空

強風の日 あった事を少し 1 人気の無い住宅街(住宅街は人気が無いのが常なのだ。家々の中に人が居るとしても)を写真を撮っていたら、50代後半と思われるおじさんが、遠くから「何故だ!」と叫びながら近づいて来た。明らかに攻撃性を帯びた声で、しかも話…

逃走

バイト先で、デジカメプリントしたいのですが…わからないので教えてください…と来店した男性のメディアを説明しつつ開いたら、エロ画像がみっしり入っていて、「あ」と思った瞬間、その男の人が「間違えました!」と慌てふためき、メディアを無理矢理リーダ…

連鎖

良く無い事は続く。 写真を撮っていたら、私服警官に職務質問を受けてどうにもいい気分にはなれず、その晩、息苦しい程の胃の痛みに目が覚めて、うんうん唸りながら眠れなかった。唸りながら、もしかして怖い病気なんじゃないか、こんなに息苦しいほど胃が痛…

平衡

植物が芽吹き、そこに風が吹き荒れて天気がめまぐるしく変わる、そういった季節の慌ただしさと、年度替わりによる身近な人達の状況の変化やらに、どうにも毎年参ってしまう。そういう春の状況に、自分のしたい事やすべき事が失われて、周囲をきょろきょろと…

強風

今日は春の風が吹き荒れていた。なかなか暖かかったので、いつの間にか三兄弟に増えた観葉植物を外に出して、朝から外出したが、あまりに風が強いので鉢が倒れてしまったかもしれないな、と心配しながら夜遅くに戻って来た所、鉢は倒れていなかったものの、…

工夫

なんとなくテレビを点けたら、NHK教育が映っていて、「今日の料理」という番組をやっていた。いつもならすぐにザッピングに移るのだけれど、今日に限って全部見てしまう。 今日の料理は「かまぼこナポリタン」「はんぺんオムレツ」「ビストロ風おでん」「か…

外出

昨日は丸ノ内のパストレイズに出かけた。8ミリからのスティルを展示。ちょうど作家の須田一政さんも会場においでで、お話が出来て、とても不思議な時間を過ごせた。 以下は、写真ではなく、須田さんのお話の、お話 8ミリを撮って、後に編集機に掛けてひと…

勉強

冬の終わり頃は毎年活動が低迷気味になってしまうのだけれど、この冬もやはりちょっと低迷してしまった。ここのところ、バイトに行く以外は一日中何もせずに(かといって落ち着いている訳でもないので、何もしないでじっとして居る事すらなんだか辛くて)そ…

準備

今晩の高速バスに乗って、熊野へ。全然準備をしていない。 旅行をまずあまりしないし、最近は旅行にはカメラは持って行かないけれど、今回はカメラとフィルムを持って行こうと考えている。特に熊野を撮ってやろうとかそんな事を考えている訳じゃないし、二週…