包囲

このようであることからは、絶対に逃げられない。この体を持つことを忘れるな。この地面に立っていることを忘れるな。
この体から自由なのでは決して無い。この自由にならない体とどのように関係を持つかということ。この地面から自由なのでは決して無い。私たちを規定するこの地面とどのように関係を持つかということ。無から有をつくるのではない。限られた有が、その有限を有限のさなかで乗り越える。
体や地面を切り捨てられると思うのはあまりに楽天的すぎ、結局のところそうして切り捨てられようとする制約のなかで実現されるほとんど無限の営みを見失う。