処分
今月は東京写真月間らしい。
そういえば、スーザン・ソンタグ『他者の苦痛へのまなざし』を読みました。限定実践版『写真論』といったところ。一般的な「写真」についてはあまり触れておらず、戦争周辺を中心とした報道写真やドキュメンタリーに焦点が当てられていますが、ここからもう一度振り返って『写真論』で採り上げたダイアン・アーバスの写真などにおける他者表象の問題にもう一度立ち返るとどうなるだろうとか、現在人の苦しみを(少なくとも撮影者の側からは)「他者」という観点からではなくまなざして居るナン・ゴールディンらについてはどうか、とか広げてゆきたくなるような気がします。(もしかしたら、ソンタグは『写真論』以後もアーバスについてや、ナン・ゴールディンらについても書いているのかもしれませんね。ソンタグについて詳しくないのでわかりませんが)ソンタグが亡くなってからもう随分が経ち、タイムリーではないですが、面白かったです。(でも今もタイムリーなのかもしれない。イラク戦争はなぜかまだ片付いたわけじゃないのにほとんど報道されなくなり、そういう時にこそ写真や映像が社会に働きかける力の利用法を吟味しなくてはならないのだから。)
- 作者: スーザンソンタグ,Susan Sontag,北条文緒
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2003/07/09
- メディア: 単行本
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今日は、結構長い事使っていた、自室のオーディオセットを粗大ゴミに出す準備をする。これもまた父のおさがり。数年前からCDデッキは壊れたまま放ってあって、結局昔採ったMDを聴くくらいにしか使っていなかったのに部屋の結構なスペースを占領していたのでついに捨てる事を決意。CDデッキ、アンプ、ラジオチューナー、なんて感じでばらばらにしてゆくと結構無惨な見た目になる。デッキとデッキの間の掃除出来なかった部分にもかなりのホコリがたまっていてびっくりする。中学生の頃からずっとこのオーディオで音楽を聴いていたのだけれど、特に感慨はない。高校生位の、本当にのめり込むようにして音楽を聴いていたときに捨てる事になっていたら感慨があったかもしれないけれど。