新芽

春という季節は、色々な事が一気に移り変わってゆくめまぐるしい季節で、それがちょっとこたえる日。数日前には丸裸だった街路樹が、小さな葉を枝中から吹き出して、風に揺れている。そこに、今日は雨が降り掛かり、少し冷たい風が吹く。
新しく何かをはじめたり、新しい人と知り合う事には、恐ろしい懸念の方が先にたつ。ありえそうもない最悪の事態ばかり克明に思い浮かべる。いつもいつも、戦わずしての撤退ばかりしている。自分にまで言い訳する、その文言が腐敗して、胸が悪くなる。潔く戦えばいいし、それが出来ないなら、堂々と逃げればいいのだ。逃げた事すら認めない、卑劣。
余りに寒くて今夜は風邪をひきそうだ。早く寝てしまわなければ。