腰痛

去年の夏に階段の上から100kg(!)超えた人が降ってきて下敷きになる、という事故に遭ってから、疲れると腰が痛くなるという体質になってしまいました。その腰痛が昨日当たりから芳しくなく、今日は整骨院へ。マッサージしてもらって、電気当てられて、ストレッチして、多少改善した様子。まだまだすっきりはしないが。
ずっと気力が無いのも腰痛と根を同じくするのかもしれない。健全な体に健全な魂が宿るとは限りませんが、体が万全でなければ気力が弱るのは当然でしょう。

デュシャン展がどうだったか、結局書けそうにない。でも、なかなか興味深かったことは確かです。デュシャンの作品がこれだけ集められるのも日本では久々のようですし、見ていて損はなかったと思いましたし。「遺作」もプロジェクターで投影、というさらに頭が混乱するような形でですが、見られますよ。
デュシャンに影響を受けていたり、言及している作品と比較する展示というのも良かった。友達と、「大駄洒落大会のようですな〜」などと言いながらみていましたが、その駄洒落大会のような様相が良かった。まさにデュシャンと他の作家が交互に手を繰り出し続ける、チェスの仕合のようでした。だけれど、こうした仕合はデュシャンがチェスでなく将棋を知っている日本人だったら将棋になぞらえたいところです。チェスでは取った相手の駒は使えませんが、将棋ならば手に入れたデュシャンの駒を使えますから。
そして個人的にはレディ・メイド作品が並ぶところが興味深かった。美的に中立なものを選ぼうとしたデュシャンの意図には反しているのだけれど、レディ・メイドが並んでいる様に私は奇妙な美しさを否定することができなかった。だけれども、私はそこで感じた美しさに感じ入っていたのではない。私は、デュシャンが苦労して中立なレディ・メイドを選ぼうとしたであろうことが並べられたレディ・メイドに確かに見える気がするのに、しかし美的なものが消すことが出来ないという息苦しさに頬を叩かれたような気がしてしまったのだ。