音楽

現在の所、勉強している事になっているのは一応60年代〜70年代頭に活動していたアメリカの写真家ダイアン・アーバスの作品。ただしそれは写真史的な観点であるとかそういうものではなく、むしろ、アーバスの写真から写真と言葉の関係について書きたいと思っている。ですが、まあやっぱり対象であるアーバスの写真が重要なことは変わらず、その写真に関連する情報も無視する訳にはいかない。
で、最近何をやっているかというと、アーバスの写真の時代背景を勉強しています、という言い訳の下、ボブ・ディラン、ドアーズ、ジャニス・ジョプリンといった、アーバスが生きていた頃の音楽をだらだら聴いているだけである事の方が多い。けれど、何故かそれらを聴いていると、アーバスの刺激的でもある写真がエスクァイアやハーパスバザーと言った雑誌に掲載されるなど一定の人気を集めていただろうことがなんとなくすんなり分かるような気がする。Diane Arbus:Family Albumなど最近のアーバスに関連した論文や本では割とアーバスの雑誌での仕事に注目したものが多くあって、アーバスの写真が60年代の時代に沿ったものであった事を教えてくれる。で、60年代アメリカを全く知らない私(81年、日本生まれ)にはその時代は机上以外で知るべくもないのですが、音楽が具体性をくれるというか、分かりようもないその時代の雰囲気が、音楽によって少しだけ聞き取れる気がするのだ。

Diane Arbus: Family Albums

Diane Arbus: Family Albums

これは多分全然見当違いの事でもなくて、60年代アメリカのニューレフト等の動きを知るために読んでいる『60年代アメリカ』でも音楽の話題が重要であったりして、確かにこの頃と音楽は切り離せないようであるのだ。
60年代アメリカ―希望と怒りの日々

60年代アメリカ―希望と怒りの日々