損失

噂に聞いたはなしによると、私の好きなひとりの写真家のネガが、税金の問題で焼却処分されてしまうかも、との事。しかも写真美術館に寄付を申し入れたのに拒否されたとか。美術館の役割とはなんだろうと鬱々とする。資料の保管の経費が莫大であったり、資料活用の方法が不明確であったり、価値判断の出来ない資料の寄付は困る、という話は聞いた事がある。だけれど、それらの理由にそのネガは該当するのだろうか?そのネガがなくなる事は、日本写真にとって大変な損失だろう。燃やされるネガを、未来の人々の為に守る手立てはないのだろうか。
こんな話は世界中にいくらでもころがっているのだろう。しかしそれでも、良い写真が失われてゆく、しかも時による侵食でなく、避けられるかもしれない理由によって、燃やされてゆく、というのはなんとも悲しい話だ。


悲しい話ばかりでは辛いので、少し良い話。
ガジュマルの別名は溶樹といいます。中国語から来ているらしい。なんだかシュルレアリスムみたいで格好よいです。「溶ける魚」ならぬ「溶ける樹」